毎日頭部を守ってくれているヘルメット。でも一体いつ交換すればいいの?寿命はあるの?というお悩みのお声をよくお問い合わせいただきます。ここではそんな疑問にまもる君がお答えしてまいります!
作業安全ヘルメットの交換時期は、素材によって異なりますが、使用開始後3年(FRP製は5年)が目安となっています。
また、あご紐や内装、ヘッドバンドなどの着装体は使用開始後1年が目安です。汗や汚れによってもあご紐や内装のパッドやヘッドバンドが傷む原因になります。頻繁に身につけるものなので、衛生的にも定期的に交換しましょう。
よく、ヘルメットの内装部分に貼ってある「製造年月」から3年(FRPは5年)ではないかというお問合せがあるのですが、実際には使用してから3年(FRPは5年)と日本安全帽工業会(日本ヘルメット工業会)が示しています。
◎PC・PE・ABSなど(熱可塑性樹脂製):使用開始後3年
◎FRPなど(熱硬化性樹脂製):使用開始後5年
◎着装体(あご紐やヘッドバンド、内装パッド等):使用開始後1年
実はヘルメットの使用期限に関する法律というものは定められておらず、明確な交換時期の規制はありません。なぜなら使用頻度や取扱状況、保管状況など、ヘルメットの使用環境が各々異なるため、明確な法的規制が定めにくいという事情があります。ですが、高熱や屋外での風雨、衝撃といった過酷な状況下で使用される可能性が高いため、産業用ヘルメットメーカー各社が屋外暴露試験等の結果を踏まえ、耐用年数を定めた経緯があります。それはやはり作業従事者である貴方の頭部の安全を思ってのこと。耐用年数を目安に交換しましょう。
ヘルメットの耐用年数はPC・PE・ABSなどは3年、FRP製は5年とお答えしましたが、もちろん異常が認められたら交換時期を待たずとも交換しなければいけません。日本ヘルメット工業会が示している「保護帽の取扱マニュアル」において、交換の目安となる保護帽の状態について20のチェック項目が明示されています。1つでも当てはまったら、既に保護帽としての役割は果たせなくなっているので、早期の交換を!
下記のような保護帽および付属品は性能が低下していますので、使用しないでください!
一度でも衝撃を受けたものや、改造されたものは、外観に異常がなくても性能が低下していますので、使用しないでください。
■帽体(FRP製帽体/ABS・PC・PE等の熱可塑性樹脂製帽体) | ||||
![]() 縁に欠損または亀裂のあるもの |
![]() 衝撃の跡が認められるもの |
![]() 擦りキズが多いもの |
![]() 汚れが著しいもの |
![]() メーカーが開けた以外の穴が開いているもの |
![]() ガラス繊維が浮き出しているもの(FRP製) |
![]() 着装体取付部に亀裂があるもの |
![]() 著しい変色が認められるもの |
![]() 帽体と着装体取付部に破損、滅失等があるもの |
![]() 変形しているもの |
■着装体・あごひも | ||||
![]() 使用者が改造したもの |
![]() 環ひもが伸びたり、著しく汚れているもの |
![]() 縫い目がほつれているもの |
![]() ヘッドバンドが破損しているもの |
![]() 汗、油等によって著しく汚れているもの |
![]() アゴひもが損傷したり、著しく汚れているもの |
![]() ハンモックが損傷しているもの |
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■衝撃吸収ライナー(墜落時保護用のみ) | ||||
![]() 熱、溶剤等によって変形しているもの |
![]() 著しく汚れているもの |
![]() 傷、割れが著しいもの |
※イラストは異常な状態をわかりやすくするため、誇張して表現してあります。
作業安全ヘルメット(産業用ヘルメット)の交換目安や、20のチェックポイントをご紹介しました。工事現場や工場など、ほぼ毎日過酷な状況下で酷使しているヘルメットは、衝撃や熱、風雨による劣化が進んでいます。少しでも異常のあるヘルメットは絶対に使用せず、速やかに新しいヘルメットに交換するようにしましょう。命を守るために、使用頻度の高いヘルメットは使用するたびに20のチェックポイントに沿って点検をすることが大切です。
また、使用頻度の比較的低い防災備蓄用などのヘルメットは、高温多湿を避け、出来るだけ日陰に保管するなど、経年や温度変化による劣化を避けるため保管場所に十分配慮していざという時に備えましょう。
正しく、安全にヘルメットを使用するために、ヘルメットの状態を確認し、メンテナンスや交換を定期的に行い、頭を危険から守りましょう。交換のための内装やあごひも、新しいヘルメットもまもる君では取り揃えています!